高知人が産んだ情熱の果物コラム

果物コラム①ビワ

室戸市の雄大な自然の中で
のびのびと育まれた甘〜い果実

とさぶし47-ビワ②

長い年月をかけて形成された雄大な土地に恵まれ、「ユネスコ世界ジオパーク」にも認定されている室戸(むろと)市。

その室戸市吉良川町にある黒耳(くろみ)地区は、早期出荷の露地ビワ「黒耳ビワ」の産地として知られる。霜などの寒害が大敵のビワにとって、年間を通した温暖な気候に加え、大地の隆起と波の侵食によって造られた急斜面や日当たりと水はけの良さは絶好の生育環境といえる。

とさぶし47-ビワ①

ビワは傷が付くとすぐに黒くなってしまうデリケートな果物のため、早春になれば実った果実の一つひとつに丁寧に白い袋ががかけられ、まるでたくさんの白い花が咲いているような美しい光景が斜面を埋めつくす。

4〜5月になると、甘く完熟した旬の黒耳ビワが国道沿いの良心市や道の駅などで販売される。立ち寄った際はぜひ味わってみよう。

果物コラム②フルーツキンカン

糖度18度! らしからぬ甘みが
人気の 完熟フルーツキンカン

とさぶし47-フルーツキンカン

高知県民にとっては身近な存在のキンカンだが、柿やバナナほどの糖度を持つ「超甘い幻の高級キンカン」があるのをご存知?

栽培されているのは「山北みかん」でおなじみの香南市山北。ここでは温室の中でキンカンを栽培しており、1月〜3月にかけて旬を迎える。ヘタの周りまできれいに色付いたキンカンは、皆さんがイメージするちょっと酸っぱい味とはまるで異なる、驚きの甘さが特徴だ。

20年ほど前に温室栽培を始めた当初は、山北みかんとは育つ温度帯が違うため温度管理に大変苦労したそうだが、それでもみかん栽培で培った経験や技術を生かしてキンカン本来の実力が発揮できる、完熟状態まで育てることに成功した。

今では贈答品としても重宝され、そのおいしさは県内外に広まっている。見かけたらぜひ皮ごと生のまま食べて、その甘い味わいを体感してほしい。

果物コラム③山北みかん

高知県民が愛してやまない
ジュワッと果汁があふれ出す山北みかん

果物コラム③山北みかん-1

香南市山北で栽培され、古くから高知県民に親しまれてきた「山北みかん」。自然な甘味と酸味、香り高い風味が特徴で、古木ほど果実が小さく、うま味が凝縮され濃厚な味になるという。ハウス栽培のものは5月頃、露地物は9月頃から収穫が始まり、12月には最盛期を迎える。

この時期の山北の良心市には、生産者ごとに仕切られた棚に山のように積まれた山北みかんが並び、連日多くの人が買いに訪れる。贈答用の箱入りと違って、傷がついていたり大きさがバラバラだったり、見た目がイマイチなのもご愛嬌。味は変わらず絶品なので、ご近所さんにお裾分けしたり、家で団らんのお供にしても良い。

果物コラム③山北みかん-2

大きな袋いっぱいに入ったみかんが、直販所や国道沿いの商店にどさっと置かれて並ぶ姿も、高知ならではの風景だ。