青果店に聞く果物のこと  侍の献上品として愛された「嗜好品」から「贈答品」へ

「高知の特産果実」と聞いて名が挙がる果物には、

作り手と売り手、ぞれぞれの情熱があったからこその今日がある。

もっとおいしいものを」作り手の熱意がこもったおいしい青果を全国に届ける。

堀田昌也さん

現代表の堀田昌也さん。

古くから神社仏閣への奉納品として、幕末には幕府への献上品として用いられてきた果物。

中元・歳暮など感謝の気持ちや相手を思いやる気持ちを伝える際の贈答品として今もなお親しまれている。  昭和23年の創業から70余年にわたり、選び抜いた新鮮な青果を全国に届けている「青果の堀田」。古くから土佐文旦、ぽんかん、小夏、新高梨などを高い品質に見合う価格で全国に売り出し、後に「土佐特産果実を生み出した」と称されるほど、高知の特産果実を商業面で支えてきた。

父と兄がつないできたバトンを受けた現代表の昌也さんは言う。「高知の青果は、生産者の『もっとおいしいものを作っちゃお!』という熱意と、それを実現するために磨かれてきた技術が込められています。私らはその中でもとびきりのものを見極め、求めている方にお届けする。おいしい青果があってこそ私たちの仕事が成り立っているので、これからも生産者の皆さんには頑張っていただきたいですね」。  

作る人と届ける人、それぞれの情熱が高知の青果の価値を高めている。

生果の堀田

スイカとメロンの向こうに見えるのは、先代たちの写真。