特集関連企画 行ってみたい!古民家SHOP

古い家屋を活用したお店には、新しい知恵と工夫がいっぱい

Shop 1 【本屋・香北町】うずまき舎
山のてっぺんで本に出あう
 神戸から移住してきた村上千世(ちよ)さんは、築70年の古民家の一角、かつて隠居部屋だった部屋を改装して2014年に本屋をオープン。気に入っていた木枠のガラス戸や漆喰の壁はそのまま活かし、新しく造った入り口や本棚なども木製にし雰囲気を残すようにした。
 自分の読みたい本、友人に薦めたい本だけを新刊も古本も区別なく並べている。お天気がいい日は外のウッドデッキに腰掛けて読書するのも気持ちいい。2017年6月から予約制のお昼ごはんと母屋の貸し出しも始めた。

うずまき舎
香美市香北町中谷254
営業時間:13:00-18:00(金・第1土曜定休)
電話:0887-59-4016 ※Pあり

Shop 2 【カフェ・四万十町】カゴノオト
会話と料理を楽しむ

「こんなに昔ながらの暮らしが残っていたんだ」。東京から移住した前成照(まえみちあき)さんと小清水緑(こしみずみどり)さん夫妻は、近所の人同士の会話や助け合いのあるいなかの風景に感動した。化粧品や毛糸を売っていたお店兼住宅を借り、土間を木工作業場に、台所にはカウンターや棚などお店に必要なものを手作りしカフェにした。「おしゃれ」よりも「ふらっと立ち寄れる」を大事にし、近所の常連さんも観光に来た人も隣り合わせて、会話が生まれる。
 地元の野菜をふんだんに使った週替わりランチや、乳製品・卵不使用の体に優しい焼き菓子が人気。ライブや展示、おはなし会なども開催している。

カゴノオト
高岡郡四万十町昭和650
営業時間:木・金・土曜 11:00-16:00 (ランチタイム11:00-14:00)カフェは7月より再開予定。
焼き菓子の委託販売は通常通り。
電話:080-8730-9038 ※Pあり

Shop 3 【サロン・高知市】Equivalent
アートと人が交差する

「絵画や写真や料理を通して、人がつながる場を作りたい」。東京で活動をしていたフォトグラファーの深田名江さんは、生まれ育った築80年の家をリノベーションして、サロンをオープンした。間仕切りをとっぱらった広間は、スタジオに、絵画教室に、ギャラリーに、そしてカフェと変幻自在。
 カフェは交流の場として人を和ませる力がある。料理を囲んで、自由な意見が飛び交い、豊かな発想が生まれる。フレッシュハーブを使ったドリンクや手作りのおやつも、アートそのもの。夏はアイスのテリーヌや、「びろうど」「月白」などステキな名前のかき氷も登場する。

Equivalent
高知市朝倉丁354
カフェ営業時間:土、日、月曜13:00-17:00 (不定休・その他詳細はHPへ)
http://eqvlt.com/
電話:088-856-5185 ※Pあり

Shop 4 【観光案内所と喫茶・佐川町】旧浜口邸
〝さかブラ〟で歴史を味わう

 江戸時代から続く酒蔵や商家が今なお残る佐川町。かつての酒造商家の住宅が町の観光拠点として蘇った。築およそ160年の建物内では、当時のままの柱や、竹の皮を編んで装飾された網代(あじろ)の天井や壁が、よく眺められる。スタッフから建物の歴史や観光情報を聞けるのも魅力だ。
 近くの名所や名跡をぶらりと歩いたあとは、町出身・水野龍が創業した銀座カフェーパウリスタのブラジルコーヒー「オールド」で一休み。お土産コーナーでは、佐川茶や名物の山椒(さんしょう)もち、地乳(ぢちち)を使ったスイーツなど、地元の逸品が見つかるはず。

旧浜口邸
佐川町甲1472-1(さかわ観光協会)
カフェ営業時間:10:00 -16:00 月曜定休(月曜が祝日の場合は営業し翌日休み)
電話:0889-20-9500  ※観光用Pあり

Shop 5【宿・大豊町】お山の宿 みちつじ
農村の暮らしを体験する

 「知恵と工夫が詰まっている!」。東京で建築の仕事をしていた安達大介さんは、斜面に石垣を組んで家を建て、薪で風呂を沸かす大豊町の暮らしに感激した。
 妻と子どもを連れて移住し、40畳ほどの民家を改修して宿にした。かつて養蚕をしていた茶の間の屋根裏をとっぱらって天井を高くし、6間ある和室は個室にもなり引き戸を取り外せば広間にもなり滞在者同士で交流できる。
 近所で採れた野菜や、ワラビやイタドリなどの山菜、手作りの大豆味噌を使った季節の料理に、自ら仕留め捌いたイノシシで作るジビエ料理も自慢。庭の木に張ったハンモックに寝転んで、山や川の風景を眺め木漏れ日に揺れると、極上の時間を過ごせる。

お山の宿 みちつじ
大豊町永渕454
電話:0887-75-0390/090-7774-5743
※Pあり

Shop 6【アロマ教室・田野町】帆南 はんな
ご当地アロマで癒やされる

 夫の病気をきっかけに、アロマテラピーを知った浜渦千里さん。田野町の旧通りにある築160年の実家を改修し、アロマテラピー教室を開いた。表には格子窓、室内に入ると低い天井に漆黒の梁が、懐かしく落ち着くと評判がいい。精油の分子が柱や畳に染み込み、ディフューザーを使わずともアロマの香りが立ち、さらし階段から2階や家全体に広がる。
 高知産の精油を中心にオリジナルブレンドした「高知家」「四万十」「モネ」「仁淀ブルー」は、田野町のふるさと納税の返礼品にも選ばれた。モネの庭では定期的にワークショップも行っている。

帆南 はんな
田野町2426-1
営業時間:10:00-19:00(不定休)
電話:0887-38-3236/090-5270-3986
※Pあり