土佐の業 日々脈々【映像制作】「米津 太さん」

土佐に息づくさまざまな職人ワザ。

伝統の傍らに、 常に新しい展開があることも、 土佐らしい特徴の一つだ。

今回は、映像制作をテーマに、 土佐の業を探訪!

米津さん

飛び込んだ映画制作の世界で広がった人生

四万十市を舞台にした映画「あらうんど四万十~カールニ・カーラン~」で、プロデューサーを務めた米津さん。それまで地域活性のための映画上映会の経験はあったものの、制作に携わるのは初めてだったそう。それでも企画の立ち上げから予算集め、進行管理、配給に至るまで、何でもこなした。「なんせ素人でしたから分からないことだらけで。今思えば「知らない」からこそがむしゃらに進めたことは多いと思います」と振り返る。その後、映画「サムライせんせい」の配給も担い、現在は映画でつながった縁を生かして、レンタルになる前の作品を上映する「あかつきシアター」を、黒潮町の「大方あかつき館」で定期開催している。「新しいことにチャレンジして生まれた新しい可能性をつなげて、地域に貢献していきたい」と話してくれた。

四万十市出身の松田大佑さんが監督、土佐市出身の俳優・西村雄正さんらが出演した映画は、「四万十映画祭」の先行上映後、台湾やメキシコなど60都市100ヶ所で上映された。

米津さんが実行委員長を務める「四万十映画祭」。あらうんど四万十は、もともとこちらで上映するために作られた。

平成27年の5月にはカンヌ国際映画祭で正式上映され、高い評価を受けた「あらうんど四万十」。一緒に写るのは西村雄正さんと松田大佑監督。

カンヌ国際映画祭の後、台湾の配給会社から契約したいというメールがきて歓喜したという。その後、高知や東京でも上映した。

令和3年に土佐市で行われた「ドラゴン映画祭」の時に撮影された1枚。上映後にはトークショーも開催された。