高知の文学者が綴った名作
次世代へと文学が進化する転換期で高知の作家らは、 常に重要なポジションにあり、日本文学に大きく貢献してきた。 そんな高知ゆかりの作品を時代とともにご紹介。
【明治】自由民権運動にその身を投じる高知の若者達は 文学を通じて「自由」に対する理解を訴えた
近代文学のあけぼの時代。近代文学としての概念はまだ確立されておらず、政治運動の手段の一つとして、政治的思想を伝えるための書物が世の中に溢れた。そこに、近代文学の先駆けとして新たな息吹を吹き込んだのが、自由民権思想を主張する高知の若者達だった。
【大正】主流を逸脱した高知人の自由な発想が 鬼才・江戸川乱歩を世の中に輩出!
文学が一部の富裕層から、不特定多数の大衆へと広がりをみせた大正時代。主流に対して物申す高知人の自由な発想と反骨精神は、発展途上の日本文学に大きな影響を与えた。江戸川乱歩ら天才小説家を世の中に輩出したのも、また高知のジャーナリストだった。。
【昭和】痛みに耐え自身の身の上をさらけ出してまで 作家らは筆を執り作品を描き続けた
男性社会において女性の価値が問われた時代、男勝りに描くことに生涯を捧げた女性がいた。歴史に残る人気作家・宮尾登美子は、描くことをこう書き記している。「人の心を打つ作品を生むには自分自身血を流し、痛みに耐えながらその姿を人前にさらす勇気がなくてはならぬ」。
【平成】多ジャンルとコラボし文学も多様化 他メディアを入り口に文学の世界へ
文学作品の映画化、テレビドラマ化などが相次ぐ昨今、他メディアを入り口に文学作品へと原点回帰。活字離れが進んでいると言われる文学シーンに新たな流れが生まれている。映画化されて高知が一躍脚光を浴びた有川ひろの「県庁おもてなし課」は記憶に新しい。