土佐の業 日々脈々【映像制作】「萬羽 憲史さん」

土佐に息づくさまざまな職人ワザ。

伝統の傍らに、 常に新しい展開があることも、 土佐らしい特徴の一つだ。

今回は、映像制作をテーマに、 土佐の業を探訪!

萬羽さん_メイン

心を映し出す映像で高知の人々を描く

中学生の頃、アメリカの青春映画の金字塔「いまを生きる」を見たことをきっかけに、映画の世界に魅了された萬羽さん。「映画には、それまで知らなかった考え方やものの見方が広がっているんですよね」。やがて、大学卒業後に飛び込んだ映画業界で培ったのは、「心を見て、心を映すこと」の大切さ。目には見えない心の動きを、映像の中に醸し出すことが、萬羽さんのモットーだ。映画やドラマの監督を務めるなど、映画業界で活躍していたが、平成25年、子育てのため、山あいの自然豊かな高知県本山町に家族で移住。現在は、動画を使った地元の企業や学校の広報活動を支援している。萬羽さんが手がける映像には、どれも心が宿っている。

およそ10年にわたって使い続けている愛用のカメラ。フィルムのような淡い質感を演出できるため、人の心を写す映像に欠かせないという。萬羽さんの相棒のような存在だ。

映画づくりに欠かせないのが心情ライン。見る人の心に届けるために、演出・撮影・編集による仕掛けを積み重ねていく。

現場を共にしてきた仕事仲間たち。頼れる仲間の存在は、「難しい課題に直面しても必ず乗り越えられる」という自信につながる。

土佐町のPR動画「八つの恋の歌」で地域発デジタルコンテンツ総務大臣奨励賞を受賞。テーマや台本など、土佐町中学校の子どもたちが主体となれるよう取り組んだ。

編集作業も自ら行う。現在の事業の中心であるリクルート動画では、採用する企業側だけでなく、動画を見る求職者の気持ちも大事にしている。