土佐に息づくさまざまな職人ワザ。
伝統の傍らに、 常に新しい展開があることも、 土佐らしい特徴の一つだ。
今回は、遍路宿をテーマに、 土佐の業を探訪!
民宿好きのオーナーが手がける遍路宿
「お遍路さんの気持ちがよく分かっていると言われるんですが、僕自身お遍路はしたことが無いんですよ」と笑顔を見せるのはオーナーの髙橋 馨さん。「いい旅・いい宿・出会いの始まり」をコンセプトに、民宿好きの髙橋さんの思いが形になったこちらの宿は、細やかなサービスが好評で、歩き遍路や海外からのお遍路さんが多く訪れる。特徴は、食堂にある大きなテーブルを囲んで食事を取るスタイル。
自身も経験した、たくさんの方と交流する民宿の魅力に惹かれ「旅人を交えてだんらんし、疲れを癒やしてもらいたい」という思いから始まった。近年は全体の2割が海外から訪れるお遍路さんで、宿を通じて交流が生まれることも。髙橋さん夫婦が英語を話せることもあり、海外から来たお客さんにも「ほっと一息つける」と喜ばれている。
髙橋さんの実家は遍路道沿いにあり、幼い頃からお遍路さんの姿を見てきた。「この道沿いに宿があったら嬉しい」とお遍路さんから聞き、平成20年に改装して民宿として創業した。
宿にはワインセラーもあり、「思い出にしてほしい」と、訪れる方々の嗜好に合わせて、ワインをボトルで提供している。
英語の教師をしていた奥さんが語学に長けており、たくさんの外国人のお遍路さんが訪れるきっかけになっている。
ホームページも自身で運営するん、これまで訪れた方々の素敵な笑顔が写る写真も並ぶ。
新鮮な地魚や、自家製野菜をふんだんに使った料理を提供。外国人の方に合わせてテイストを変えたりと工夫を凝らす。