ピリっと辛いサンショウの栽培は、仁淀川流域が有名。 さらに海の幸と出会い、新しい展開も見せている。
仁淀川流域で知られるサンショウ栽培
生産管理も徹底
日本で最も古い香辛料の一つとされる、青実サンショウ。柑橘系の爽やかな香りと、舌に痺れを残すほどの辛さが特徴だ。美しい清流と水はけの良い大地に恵まれた高知県では、仁淀川中流域を中心に、サンショウの栽培が行われてきた。
フレッシュな色や香り、風味を保つために、収穫は手作業。乾燥の工程後も、雑味が残らないように、その日のうちに種をすべて取り除くなど、非常にデリケートな生産管理で知られる。
そんなサンショウは、うなぎ料理のアクセントや、「山椒もち」といった伝統菓子などで親しまれている。
山のスパイスが
海の幸と出会う!
サンショウの産地は仁淀川流域だけではない。物部川流域の香美市で育てられたサンショウが、今、太平洋で水揚げされた海の幸と組み合わせられ、新商品の開発が進んでいる。その名も、「ちりめんじゃこと山椒のオイル漬け」。
「土佐角弘海産」で商品開発を担当する北垣さんは、「サンショウのピリッとした辛味と風味が、地元で水揚げされるちりめんじゃこと、絶妙にマッチするんです!」と言う。
完全天日干しのしらすを使った、「上干ちりめん」の旨味を、サンショウが引き出す。山と海、どちらの恵みも豊かな、高知らしい展開だ。