日常で目に映る自然の美しさを
1つのキャンドルに込めて
祖父が住んでいた仁淀川沿いに工房兼ショップを構える「mowcandle」の店主、村山匡史さん。「吾北の美しさを伝えたい」をコンセプトに手がける彼のキャンドルには日常で目にする自然が表現されており、優しい色味で静かな火を灯してくれる。
村山さんがキャンドル制作の拠点をこの場所に移したのは、キャンドル制作を始めて2年目となる平成21年。多忙な日々の中、自身が生まれ育った祖父の家を訪れた時のこと。久しぶりの故郷で過ごしたゆっくりとした時間や自然の美しさに心を救われ、「この地でもう一度、自分を見つめ直して自分のキャンドルを作ってみよう」と移住を決めた。
「自然の中に出かけると、石コロ一つとっても形が違います。そんなささいなことに感動したり、心が少し豊かになる感覚をキャンドルを通して伝えたい。キャンドルを通して自然の美しさを伝えることができれば…」と、自然からインスピレーションを受けたものを作品に投影する。空・石・木などといったシリーズで構成されたそんな作品たちは一つとして同じものはなく表情豊かだ。
いの町下八川(旧吾北村)にある工房兼ショップ。現在は完全予約制でオープンさせている。工房内には、自身が自然からインスピレーションを受けた大小さまざま・色とりどりの作品が並ぶ。