ワカモノがゆく!土佐文化体験記vol.3
高知県内各地で脈々と継承されてきた地域の文化を、初めて触れるワカモノたちが体験! 今回は、高知市で毎週開催される日曜市で、地元の高校生が伝統的なテントの組み立てに挑戦。
日曜市の風景を作り出す 伝統的なテントは 雨風が強い高知の気候にも対応
約350軒にも及ぶ個性豊かなお店が軒を連ねる日曜市。その独特の雰囲気や景色を生み出しているものの一つが「テント」だ。多くの出店者が使用しているのは、深い緑色の大きな天幕が目を引く伝統的なテントで、天幕を支える骨組みは、木・鉄骨・竹などの資材が使われており、改良が重ねられてがっしりとした造り。この大きな天幕のおかげで雨が降っても傘を差さずに軒から軒へと移ることができ、訪れた人は安心して買い物を楽しむことができる。 今回は「街路市青年団」の協力のもと、「伝統的な日曜市のテントの組み立て」に高知商業高等学校のジビエ部に所属する高校生が挑戦。ジビエ部は定期的に日曜市に出店しており、この日は特別に伝統的なテントを使って出店することに。
高知城に見守られながら にぎわう日曜市は 若い世代に伝えたい高知の文化
「早い人は1人で10分もかからず組み立ててしまう」という話に驚きながらも、青年団の皆さんの指導の下、熱心に説明を聞きながら手際よく骨組みから組み立てていく高校生たち。ジビエ部に所属する高校2年生の山本さんは「日曜市に並ぶ伝統的なテントには一体感があって、なじみのある景色です。普段から出店をしているので、自分も日曜市という高知の文化を守っていきたいです」と話してくれた。 そしてジビエ部のテントの組み立てが終わると、自らの出店場所に戻ってお客さんと笑顔でコミュニケーションを交わす青年団の皆さん。その内の1人である西熊希民子(にしくまきみこ)さんは「地元の高校生にも、日曜市を通じていろいろな人と交流し、つながって、高知の文化に触れてもらえたら嬉しいです」と笑顔で話してくれた。
日曜市
江戸時代から始まったとされ、300年以上の歴史を誇る「日曜市」。毎週日曜に高知城のお膝元である追手筋の片側2車線を使って行われており、約1kmにわたって出店者が軒を連ね、早朝から多くの人でにぎわう。県内では日曜市のほか、火曜市・木曜市・金曜市・土曜市と曜日ごとに街路市が開催されている。
問い合わせ先/088-823-9375 (高知市商業振興・外商支援課 街路市担当)