vol.47特集「高知人が育んだ情熱のフルーツ」

情熱のフルーツタイトル

高知人が育んだ情熱のフルーツ

食べておいしく、もらって嬉しい。季節の味 と香りを届けてくれるフルーツには 人を笑顔に導く力がある。自 然の恵み、人の知恵、 そしてたっぷりの愛情を注がれた南国土佐のいろ いろなフルーツ、まあいっぺん食べてみて!

収穫時期表

恵まれた自然条件と作り手の情熱がおいしさのカギ

 海から山まで、さまざまな地形からなる高知県では、気候を生かした農業が盛んだ。四万十川や仁淀川、物部川などの大きな川の下流に広がる平野部は、冬でも温暖で晴天が多く、夏は暑く雨が多い気候が特徴で、ビニールハウスで栽培されるものも多い。そして山間部は昼夜の寒暖差が大きいため、野菜・果物ともに優れた品質のものが作られており、露地物のビワやスモモは暖地の特徴を生かした早期出荷の産地として知られている。そんな恵まれた自然条件に加え、生産者の熱意もまたおいしい果物が誕生する理由の一つになっている。「例えば、温州みかんの生産量だけで見ると、高知県は国内19位と全国的にはマイナーな県なのですが、県内主産地の山北(やまきた)みかんは県民に愛される圧倒的なブランド力を持っています。これは長年にわたる生産者の品質へのこだわりが築いたものだと思います」と教えてくれたのは、高知県農業イノベーション推進課の専門技術員の矢野さん。温州みかんや小夏など、おいしさを求めて小玉にこだわって作るものもあれば、新高梨など迫力ある大玉で、味の良い完熟での収穫にこだわるものもある。いずれも大量生産で勝負するのではなく、品質の良い個性的な果実を作ってファンを獲得する。そのための努力を惜しまないのが「高知流」の作り方なのだそう。  今回お届けする、南国土佐の自然の恩恵と作り手の情熱をたっぷり受けて育った「メイドイン土佐の『果物語』」。読めばきっと、高知の果物を食べてみたくなり、食べればきっと伝わるはず。滴る果汁のごとくあふれ出る、作り手の情熱が!

歴史深き土佐実

高知県花でもあるヤマモモは江戸時代より栽培が始まり、 植物学者・牧野富太郎にもゆかりがある果物の一つ。 そ して、ほかにも四万十川流域には時代を超えて愛される果物がある。

歴史深き土佐の実
01:歴史深き土佐の実-その1「南国市のヤマモモ」
四万十市の栗
01:歴史深き土佐の実-その2「四万十市の栗」

高知ブランドの実力

雄大な太平洋が目の前に広がる、 香南市夜須町(こうなんしやすちょう)。 この地で栽培される「高知ブランド」の果物には、 自然の恵みはもちろん、生産者たちの熱意がこもっている。

エメラルドメロン
02:高知ブランドの実力-その1「香南市のエメラルドメロン」
ルナピエナ
02:高知ブランドの実力-その2「香南市のルナピエナ」

南国土佐の土壌が育む初夏の味、ライチとマンゴー

高知の初夏を彩る果物は、「南国土佐」と称されるほどの温暖な気候に恵まれた風土と、飽くなき挑戦を続ける高知人の情熱によって育まれる。県内でも認知を広めているマンゴーとライチを手がける生産者を訪ねた。

マンゴー
03:南国土佐の土壌が育む初夏の味-その1「マンゴー」
ライチ
03:南国土佐の土壌が育む初夏の味-その2「ライチ」

さかわの果物

盆地地帯に位置する佐川町は〝おいしい果物づくり〟に必要な条件がそろう場所。 盆地特有の昼夜の寒暖差や、山間部の水はけの良さを利用してさまざまな果樹が栽培されており、 昔から文旦、梨、イチゴ、リンゴなどの瑞々しい食感の果物が有名だ。 また近年は、ブルーベリーや高知では珍しいブラックベリー栽培も始まるなど、新たな展開も見せている。 そんな「高知の果物処」とも言える佐川町で、果物の栽培に精を出す農家さんたち。 おいしい果物づくりに欠かせない、その土地ならではのこだわりや思いを伺った。

牧野博士がリスペクトした柑橘研究者「田村利親」

「高知が生んだもうひとりの植物学者」。 牧野富太郎と並んでそう称される 田村利親の存在を皆さんはご存知だろうか。 今日まで根付く高知の柑橘(かんきつ)文化は、 日本各地で柑橘を研究し、柑橘を心から愛した、 田村なくしてはなかったと言える。

田村利親
05:牧野博士がリスペクトした柑橘研究者「田村利親」

文旦アンバサダーが愛した文旦の世界

街路市や青果店の軒先に、 黄色く丸い大きなあの姿が並び始めると心がワクワクする。 そんな郷土の味に惚れ込んだ、文旦アンバサダー・松田雅子さんに聞く 「土佐文旦のこと」。

文旦アンバサダーが愛した文旦の世界
06:文旦アンバサダーが愛した文旦の世界