はじまりの駅は須崎駅

高知県に初めてできた駅は須崎駅! 令和6年で開業100年を迎える駅への思いを、地元住民に聞いた。


100年の歴史を刻む駅は町の「公園」だった

大正13年に開業した「須崎駅」は高知県国鉄発祥の駅で、当時の須崎港が、外国から鉄道資材を運搬できる県内唯一の貿易港であったことが由来とされている。

そんな須崎駅を、両親が駅前で食堂を営んでいたことから長年見つめてきた星野さんは、「須崎駅にはいつも大勢の人が行き交い、通学生の自転車があふれ返っていました。須崎祭りには須崎音頭が流れ、たくさんの踊り子で賑わってみんなの公園のようでしたね」と振り返る。
平成22年には「駅前にもう一度、賑わいを取り戻したい!」と老朽化した駅トイレを改修し、星野さん含めた「須崎駅前開運隊」が記念イベントを開催。また令和3年には市の取り組みの一つとして駅舎が英国風に改装されるなど、現在も地域住民の思いを受けた駅づくりが続いている。

昭和29年の駅前。奥に見えるのが当時の駅舎。


当時の記録

昭和29年の須崎駅。現存する跨線橋は当時から設置されていたことが分かる。

昭和32年頃、駅前での祭りの様子。昔は多くの人が集う場所だった。

平成22年のトイレ改修記念のイベント。改修をきっかけに駅前が賑やかに。