TOSAスパイスストーリー1「ショウガ」

キリッとした辛味が特徴的な高知のショウガは、ジンジャーエールやショウガパウダー、万能調味料などに進化!

生産量日本一!
栽培環境に恵まれたショウガ

高知県が生産量日本一を誇るショウガは、まさにTOSAスパイスの代表選手。熱帯アジアが原産地とあって、高温多湿な高知の風土は、ショウガ栽培に適しているのだ。

高知県で収穫されたショウガは、一定期間、貯蔵されてから出荷されることが多く、そのため「囲(かこい)ショウガ」とも呼ばれる。キリッとした辛味に、ショウガらしい濃厚な風味が立ち、料理の薬味はもちろん、田舎寿司や炒め物など、さまざまな料理で重宝されている。

また近年では、お菓子や調味料など、加工商品の開発も盛んになっており、例えば「夢産地とさやま開発公社」では、「有機JAS認証」に適合するショウガを栽培し、数々の商品を世に送り出している。

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高温多湿な環境を好む、高知県が誇るショウガ。全国上位の日照時間と降水量も有利な条件だ。
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「夢産地とさやま開発公社」では、龍馬も泳いだと伝えられる、高知市の鏡川の上流域、標高200~500mの里山でショウガを栽培。
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土佐山では約30mの長さがある横穴「ショウガつぼ」でショウガを貯蔵。年間を通じて、貯蔵に適した温度が保たれている。

とにかく辛い!
有機ショウガのパワー!

高知市の里山エリア、土佐山地域では、「地元で栽培した有機ショウガを全国に広めたい!」という思いから、平成22年に「土佐山ジンジャーエール」を開発。

一目見て驚くのが、ボトルの底に沈殿する、ショウガの濃厚な成分だ。素材を煮込み、濾(こ)す工程では、ショウガから溶け出した成分をあえて残しており、そうすることで、ショウガの辛味と風味が前面に出て、とにかく辛いジンジャーエールに仕上げている。

高知県工業技術センターによる調査では、ショウガの辛味成分(ジンゲロール・ショウガオール)や、ショウガフレーバーの成分が、一般的な製品より高い数値を示したという。有機ショウガのパワーそのものが詰まっている。

エール辛口とマイルドのほか、4種類の「土佐山ジンジャーエール」があるが、マイルドでも、一般的なジンジャエールより辛い!

 

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HACCPに対応した製造工場では、熟練の職人がショウガの加工を担当している。

最後まで薄れない
ショウガの風味

ジンジャーエールの開発後、「せっかく土づくりからこだわった有機ショウガ。搾った後のショウガも無駄にしたくない」という思いを抱いた「夢産地とさやま開発公社」の面々は、新たな商品開発を試行錯誤。そうして誕生したのが、万能調味料「お料理、しょうか?」だ。

ジンジャエール用にスライスして搾った後のショウガを、醤油やダシ、米酢等に漬け込んだ。辛味がほどよく抑えられ、味わいやすいショウガの風味が香る。開発責任者の大﨑さんは、「素材が良いからこそ、有名ホテルやセレクトショップにも置いてもらえます。

今後も里山の自然を守りながら、ショウガの可能性を広げたい」と話してくれた。

shoga-08_aのコピー のコピー shoga-07のコピーショウガパウダーやショウガ糖などの商品も開発。ショウガの可能性を広げている。