色とりどりのフレッシュ唐辛子
たくさんの園芸施設が立ち並ぶ、高知市仁井田の一角に、唐辛子の有機栽培に取り組む楠永さんのビニールハウスがある。「もともと花き栽培をしていましたが、数年前、日曜市で出会った一本の生唐辛子がきっかけで、唐辛子の栽培を始めたんです」と話す。
驚いたのは、生の唐辛子の刺激的な辛さに、フルーティーな香りと、フレッシュで瑞々しい食感。それは、唐辛子の世界にどっぷりとハマってしまうような新感覚の味わいだった。
現在では、年間を通じて、十種類を超えるさまざまな唐辛子を栽培。独特な辛味とフルーティーな香りが特徴の「オレンジハバネロ」、刺すような辛さがある「キャロライナリーパー」、マイルドな辛さに旨味がのる「カシミールチリ」…。世界のさまざまな唐辛子を栽培し、色とりどりの実を太らせている。
「唐辛子は、品種によって、辛さの強弱はもちろん、辛味を感じるタイミングや、香り、旨味がまったく違います。特に新鮮な生の状態ほど、顕著ですね。フレッシュな唐辛子の魅力を、もっと伝えていきたい」と、熱く語る楠永さん。唐辛子のホットな最前線にご注目を。
ホットソースやパウダーなど、オリジナルの加工品開発にも取り組む。日曜市で試食したお客さんの反応を参考に、本格的な唐辛子の辛さ・旨味・香りを楽しんでもらえるよう、改良を重ねている。