三原村を再発見!新発見!
今まで一度も取材に来なくて〜ごめんちや〜
第50号に至るまで、なんと一度も三原村を取材で訪れていなかったとさぶし。「まっこと、ごめんちや」という思いも込めて、とさぶし編集委員の2人と共に三原村を訪ねた。
足を運んで話を聞いて見えてきた三原村
とさぶし編集委員の2人と共に、ついにやってきた三原村。高知県の南西部にある、小高い台地に広がる農山村で、道沿いには米を育てる田地が続く。そんな三原村の代名詞といえば、もちろんどぶろく(※)。「土佐三原どぶろく合同会社」の東久美(ひがしくみ)さんは、「どぶろくは1本で3つの楽しみ方があるお酒。まずは上澄みをズズっと、次は優しく振り混ぜて、最後は瓶の底に溜まった澱(おり)を全力でシェイク!」と話してくれた。どぶろくシェイクは、三原村の宴会でお決まりの光景。どろどろの澱がとろりとなるまで振りきるのだとか。※清酒と同じ方法で造った醪(もろみ)の、滓(かす)をこさないままの、白く濁った酒。
やまびこカフェ
村の自慢話に垣間見える温かい村の雰囲気
「米の収穫期には、村の田園風景が一面、黄金色になるがやけん」と、「(一社)三原村集落活動センターやまびこ」の池上茂孝(いけのうえしげたか)さん。三原村を取材で巡ると、どぶろくだけでなく、土佐硯(とさすずり)や茶葉、豆腐作りなど、これまで大切に紡がれてきた産品や文化を次世代の担い手たちが継承し、「三原村の自慢を絶やすまい」と踏ん張る様子も印象的だった。
令和6年には、三原の米を使用した甘酒も新たに誕生。おしゃれなパッケージデザインにもこだわり、若者向けのファッション雑誌にも取り上げられた。
三原村役場の田野利佳(たのりか)さんは、「三原村の醍醐味は、農家民宿のおかみさんが話してくれる、地元のディープな笑い話。最高に面白いので、ぜひ泊まりに来てください」と笑う。今後もとさぶしで、ぜひとも取材させてもらいたい。
三原村のいろいろな場所へ行ってきました!
やまびこカフェ
平日は地元のお母さん方が交代でその日のメニューを決めるそう。土曜はピザDAY!
豊かな水資源に恵まれた米どころ・三原村の米。「やまびこ米」や「水源のしずく」といったブランド米もある。
みはらのじまんや
地元の人も「これは絶品!」と太鼓判を押す、手作りこんにゃくや、新鮮な野菜などをお買い上げ♪
土佐硯加工製作所
三原村で生産されている「土佐硯」は墨のおりがよい(※)」と評判。同じ石から作られた硯でも、職人それぞれの個性が出るという。※墨がよい具合にすれること
硯の原料となる石が採れるのは、三原村の下切(したぎり)地区にある「伊崎畑山」。鑿(のみ)を使いこなせるまでに3年はかかるという。
宮川豆腐店
代表の宮川大毅(みやがわだいき)さん。祖母に豆腐の作り方を習い、試行錯誤しているうちに、すっかり豆腐作りにハマったという。
豆腐に使用するのは国産大豆と室戸のにがり。凝固剤を一切使用していないことから、大豆の濃厚な風味が立っている。
岩崎製茶
4代目・岩崎剛(いわさきつよし)さん(右)。父・和夫(かずお)さんと共に二人三脚で、三原村で唯一の茶園を経営。
一番人気の「玄米茶」はふるさと納税の返礼品としても評判とのこと。「今後はオンライン販売も始めたい」と話す。
星ヶ丘公園
絶滅危惧種のヒメノボタンが見られるのは9月頃。わずか2人で管理しながらも、1年を通して自然の草花を間近に見ることができる。
土佐三原どぶろく合同会社
敷地内にある工場では、農家民宿のおかみさんたちがどぶろくを手作りする様子も見学できる。見学と飲み比べのセットは令和7年4月から「龍馬パスポート」の体験メニューに採用される。
「あのこ」「このこ」「みはらのこ」の3種のどぶろくを飲み比べ。まずは香りを楽しむ。宴会でどぶろく片手に「あのこが好き」「このこがいい」と楽しむ姿が目に浮かぶことから、この名前が付いたそう。