土佐おたからレシピ「葉ニンニクのぬた」

葉ニンニク

今回の食材/葉ニンニク

(場所)県内全域(旬)12月~2月

ニンニクの成長途中に収穫し、若い葉の部分を食べる冬の野菜。白い部分は辛みとニンニクの香りがあり、緑の部分は辛みも少ないのでネギと同じように使うことができる。

甘酸っぱさが食欲を誘う 高知県民が愛する 伝統的な冬の味

高知で葉ニンニクといえば、すき焼きや炒め物などで使われることはもちろん、すり潰した葉ニンニクに味噌や酢、砂糖などを混ぜ合わせた「ぬた」にすることでもお馴染み。ぬたは、ブリやシイラといった魚をはじめ、こんにゃくや豆腐にかけて食べることもあり、使い方は地域や家庭によってさまざま。昔は通常のニンニクの葉からぬたが作られていたが、近年では有望品目として葉ニンニクの生産が進められ、中でも栽培が盛んな南国市では、ぬたをはじめとするさまざまなレシピが考案されている。「農家レストラン まほろば畑」代表の隅田さんは「ぬたは目分量で作ることも多いので、家庭ごとの味があると思います。この独特な香りは大人になって初めて分かる良さかな」と笑顔で話してくれた。

葉ニンニクのぬた

▶︎用意するもの(5人前)

葉ニンニク・・・2本
白味噌・・・・・50g
砂糖・・・・・・25g
ゆの酢(※)・・12.5ml
食酢・・・・・12.5ml
うま味調味料・・・適量
大葉・・・・・・・適量
ブリの切り身(刺身用)
(※)柚子玉から絞った柚子果汁のこと

手順1/葉ニンニクの白い部分を切り落とし、緑の部分を1mm幅に細かく刻む。

手順2/細かく刻んだ葉ニンニクをすり鉢に移し、最初は叩くようにつぶしてからよくすりつぶす。形が無くなり、まとまるまでが目安。

手順3/葉ニンニクの形が無くなるほどすりつぶしたら、白味噌、砂糖、ゆの酢、食酢を加えてなめらかになるまでよく混ぜる。

手順4/最後にうま味調味料を2~3振りして、味を確認しながら整えたらぬたの完成。

手順5/用意したブリの切り身を厚めに切って造りにし、大葉を敷いた器に盛り付ける。 ブリの刺身に好みの量のぬたをかける。

ひとくちメモ

葉ニンニクは緑の部分だけじゃなく、白い部分も美味しいんです。根っこの部分を切り、かき揚げにして塩をかけていただくのもおすすめ。そのため、全て美味しく食べることができる食材なんです。食べやすいように切った生の葉ニンニクや、作ったぬたも冷凍保存することができるので使い勝手も良いですよ。

まだまだある!

【葉ニンニクの白和え】

葉ニンニクとほうれん草を茹で、炒りごま・豆腐・味噌・砂糖で和えた品。白和えにすると独特な匂いが和らぎ、冬の惣菜の一つとしてよく作られる。

【すき焼き】

高知県での主流なすき焼きの食べ方は葉ニンニクを入れたもので、良い香りが食欲をかき立てる。漁師町では魚を肉の代わりにして、葉ニンニクを加えたすき焼きがごちそうだそう。