日常も非日常も自転車1台で

いろいろな自転車の使い方があるけれど、高知ではどんなカルチャーが生まれているんだろう。 コンパクトな街が多いからこそ自転車が似合う、高知らしい自転車の楽しみ方とは。

日常に溶け込む自転車カルチャー 高知だからこそ、同じ1台で楽しめる

「どこでも走れる」という考え方で作られた、コミューターバイクやオールテラインバイクと呼ばれる自転車で走る。

 「自転車って、自由な乗り物。さらに高知だと、いろんな場所を繋げやすくて、かなり遊べますね」。そう話すのは、高知市でサイクルショップを運営している下元さん。
日常はもちろん、アウトドアやアクティビティにも使える自転車「コミューターバイク」と、その楽しみ方を提案している。そんな下元さんがお客さんや自転車仲間と一緒になって数年前に始めたのが、「疲れない、ゆるーいライド(サイクルイベント)」だ。
「ストイックさが求められるレースやスポーツ競技だけじゃなく、気軽に楽しめるレクリエーションとか、もっと生活の中に落とし込めるような自転車の乗り方もあっていいかなと、みんなで話して」。おおむね月に一度開催しており、参加者は30代〜50代が中心。
この日は、浦戸湾の渡船も使って、海辺の「種崎千松(せんしょう)公園」を目指すコースを走った。服装もそれぞれで、アウトドアの道具をラックに積んだ人もいる。

信号待ちでは会話タイムも。

高知市内は街がコンパクトだからこそ、自転車で走っていると景色がどんどん変わっていくので楽しいという。マイペースに走っていると、予定していた渡船の出航時間に間に合わない事態に。それでも自転車なら、浜辺に寄ったり札所に寄ったりと、待ち時間を自由に楽しくアレンジできる。

街から30分ほどで海辺に。

公園に到着しても、コーヒーを淹れたり食事をしたり、楽しみ方はそれぞれ。ただ、心地よい疲労感と達成感は共有している。「ライドで乗っている同じ自転車で通勤したり、職場のカフェの買い出しをする方もいます。

渡船に乗る体験もなんだか非日常。

高知には、ちょうど良い距離に自然や見どころがたくさんあるから、こんな自転車カルチャーもありかもしれないですね」と、下元さんは話してくれた。

お気に入りの道具でコーヒータイム。