魚の棚商店街
高知駅より歩いて約10分。江戸時代初期から続く小さな商店街 「魚の棚商店街」。開設当初から、今なお残る日除けテントは必見!
江戸時代から続く レトロな商店街
新しいアートも登場!
高知市にある「魚の棚商店街」は、わずか3mの道幅に、長さも100mに満たない小さな商店街。一方でその歴史は非常に長く、江戸時代には「藩政の台所をあずかる場所」といわれた。魚を扱う商店が多かったことから名付けられたその名は、今も変わらず。昭和レトロな日除けテントが、今も目を引く。
そんな「歴史ある商店街を守っていきたい」と、令和3年に地元の若手事業者が中心となって立ち上げたのが、魚の棚商店街協同組合だ。「一番古くて、一番新しい」をコンセプトにさまざまな活動を展開しており、例えば「アート&テイクアウトマルシェ」では、空き店舗を活用したアートな空間も登場。多くの人が商店街に訪れるきっかけになった。組合の理事長である細川さんは、「日除けテントをはじめ、歴史あるこの商店街の個性は、お金をかけても作れないもの。時代に合った取り組みで、賑やかにしていきたい」と意気込んでいる。
魚の棚商店街MAP
商店街の近くには、よさこい祭りの競演場としても有名な「はりまや橋商店街」がある。路面電車の電停や「はりまや橋」も徒歩圏内だ。
手作りコロッケの店ひろっちゃん
昭和52年に開業。サラリーマンや主婦など、地域のお客さんに愛される惣菜店。とんかつやコロッケ、季節のお弁当などが並ぶ。
手作りコロッケの店ひろっちゃん/細川 洋伸さん
岡本海産物店
開業は昭和24年。魚の棚商店街で最も長く続く海産物店。海産物の加工品はもちろん、商店街の子どもたちのためお菓子も販売する。
岡本海産物店/西村 和子さん
オリフシ
3Dプリントフィギュアの専門店。坂本龍馬など、個性豊かな3Dフィギュアはもちろん、3D技術を駆使して自分の分身人形を作ることもできる。写真のマスクも自作。
オリフシ/竹中 和弘さん
はりまや橋ゲストハウス
「昔ながらのおばあちゃんの家」にいるようなゲストハウス。リーズナブルに滞在できるため、お遍路客や海外客が集う。
はりまや橋ゲストハウス/仙頭 一志さん
街の一言
歴史ある日除けテントが 商店街のシンボル
この商店街を開いたのは、江戸時代初期の土佐藩主だった山内忠豊。その当時、「商店街に並ぶ魚を日差しから守るために、店の屋根から日除けを掛け渡すことが特別に許された」と伝わっています。これは現在も、商店街の南側40mほどに残されていて、足を止める観光客も多いですよ。キリキリと音を立てながら商店街を守ってくれている日除けテントは、シンボル的な存在なんです。
魚の棚商店街 協同組合 理事長/細川 洋伸さん