キラリ、そして「ピリリ」と放つ存在感。高知の食文化に欠かせない、辛くて香り高い「薬味」の数々 歴史、産地、そしてその薬味を使った料理のことをもっと知りたくありませんか?

気候を生かして育てられる高知のゆず。表面の「でこぼこ」は天然由来。北川村内には樹齢を重ねた「実生ゆず」も数多く生育し、ゆず栽培に適した環境が整う。
高知の食文化を広げた 香る柑橘「ゆず」のチカラ
「皮や果汁で料理に爽やかな香りを加える」という基本的な使い方を持つ「ゆず」は、高知の食文化を象徴する食材。高知県で本格的にゆずの産地化が進んだのは昭和40年頃だが、それ以前から高知県では山間部の気候を生かしてゆずの栽培が盛んに行われてきた。
田舎寿司をはじめ、ゆず果汁を薬味や隠し味に使った高知の郷土料理は数多く、また昭和後期には、ゆず果汁を使った加工品が全国的に大ヒット。今も昔も高知ではお馴染みの「ゆずポン酢」などが全国で流通する商品となるなど、ゆずは高知の食文化を全国に広げるきっかけ作りにも大きく貢献している。

「ゆのす」が海外で高評価! 海を渡る高知のゆず
実は近年、「高知のゆず」が和食の枠を超えて、世界各国の料理やスイーツともマッチすると海外から好評を得ている。中でも人気なのが、高知の家庭で昔から愛用されてきた「柚子酢(※ゆのす)」。
自国の食文化に合わせやすいという理由から海外ユーザーからの人気が高まっており、主にヨーロッパやアメリカへの輸出量が増加中。北川村などではEU向けの契約農園も整備され、国際的な食品見本市「SIAL」への出展を通して、高知県産のゆずの魅力拡大に挑戦中だ。
(※)ゆず果汁100%の絞り汁。






