330年の歴史を誇る土佐の日曜市。活気にあふれる 刺激的な街路市に、TOSAスパイスを探しに出かけてみよう。
元気で活発になれる
刺激的な街路市
ざるから飛び出る巨大なショウガ、輪ゴムでまとめられた乾燥唐辛子、見慣れないハーブの苗…。地元で収穫されたさまざまな旬の農作物が集まる、高知市の「日曜市」は、TOSAスパイスを探しに行くには、まさにうってつけの場所だ。
ショウガを効かせた「ひやしあめ」は、一口飲めばカーッとくる辛味が爽快。「甘唐辛子の炭火焼き」も、街路市の熱さに欠かせないグルメ。刺激や驚きがたくさんあって、訪れた人を元気にしてくれる。
露店に垣間見える
土佐のスパイス文化
街路市の刺激的な体験といえば、なにより、露店に立つ生産者さんとの交流だろう。買い物をしながら言葉を交わせば、相性の良い料理など、その土地ならではのスパイスの使い方を伝授してくれることも。「唐辛子らぁは、畑の隅でいっつも獲れるき、安くしちゅうがよ」、「ユズも、ネギも、昔はどこの家でも育てよったと思うよ」と、農家のお母さん。
そうやってコミュニケーションを続けていると、高知の暮らしの中にスパイスが溶け込んでいる様子まで、おのずと垣間見えてくる。
鼻に抜けるピリッとした風味!
高知県民らしい味覚
TOSAスパイスの伝統を訪ねるなら、土佐の郷土料理も知りたいところ。「RKC調理製菓専門学校」で校長を務めた経歴を持つ三谷さんは、「昔から高知県民は、酸っぱくて、ピリッとした味覚を好んでいたのでは」と話す。
「その代表例は、やはり田舎寿司でしょう。ミョウガがお寿司のネタに使われることもありますし、酢飯にも、ショウガや酢みかんがたっぷり混ぜ込まれています」。
その理由の一つとして三谷さんは、高知県の気候風土を挙げる。「高知県民は、『南国土佐』のじめじめとした暑さをパッと忘れるために、ピリッとした味覚を求めたのでは。それが、今でも変わらず愛されているのだと思いますね」。