ごつごつとした茶色いビジュアル、削れば鰹節のようにふわふわっ。一見するとまるで鰹節だが、いざ口に入れるとまろやかな鶏のうま味が溢れ出す「鶏節」。
令和元年、「にっぽんの宝物グランプリ」に輝いた「木鶏」は、塩職人、料理人、老舗鰹節屋、3人のプロフェッショナルが生み出した高知産の鶏節。
鶏には大川村で育った「土佐はちきん地鶏」、ゆであげ前には塩ができる直前の塩分濃度の高い海水「かん水」を使い処理。燻製の工程では、鰹節の製造工程で用いる「焙乾」の製法を取り入れた。
そうして、絶妙な水分量と塩気を残した鶏節には、鶏のうま味がぎゅぎゅっと凝縮。
その唯一無二の味わいが多くの料理人から注目を集めている。「余計なものはいらない、素材の良さを生かしその味を追求したまで」、発案者である「田野屋塩二郎」の佐藤さんも誇らしげだ。
鶏節のおいしさを
ストレートに味わう
「木鶏」のだしは和洋さまざまな料理と合う。素材や味付けがシンプルな料理ほど、鶏節そのものの風味がより引き立つ。