世代を超えて交わる音楽の輪【大学生・社会人】

ボランティアに支えられて18年。バトンは社会人から学生へ

 ラ・ラ・ラ音楽祭を支えるのは総勢約80人。大学生から社会人まで多くの人達の協力で成り立っている。出演者募集から審査、資金集め、会場設営、そして当日11会場の司会進行や物販まで、裏方の仕事は盛りだくさんで、そこには次世代を担う大学生の姿も。高知大学、高知工科大学の音楽クラブではこの音楽祭の運営に参加することが、いつの頃からか年間スケジュールにも組み込まれている。それぞれの学校に1カ所の会場を任せ、運営会議から参加。

「学園祭をイメージしてやってみて」、そんな実行委員長からの号令のもと、ステージ作りから司会進行、会場の片付けまでを担当。春の音楽祭では両校一緒に1会場を任されるなど、そこには他校と繋がり大人と繋がる、学業では学べない貴重な教えが山積みだ。「ラ・ラ・ラ音楽祭という大きなイベントで得た経験は、普段のライブとは違う達成感があった。街全体が一体になって音楽を楽しめるところがラ・ラ・ラ音楽祭の魅力」と学生陣。きっと彼らが架け橋となって未来へのバトンを繋いでくれることだろう。


歌を通じて皆に喜びや幸せを
歌う楽しさを皆で表現 する主婦コーラスグループ

 「歌うことで自分自身を表現し、喜びや幸せをみんなで感じたい。伝えたい」そんな思いで集まったボイス&コーラスグループ。メンバーは香美市を中心に、高知市や南国市、香南市在住の30〜60代の女性で、子育て中の主婦やフルタイム、パートとして働きながら活動をしている。「香美市でゴスペルなど、英語の歌を歌いたいと友人や知人を誘って結成しました。Jazzの経験があるピアニストも在籍しており、以前指導頂いたことのあった山本幸雄先生に指揮や練習の指導を受けながら、みんなで歌を楽しんでいます」と代表・西岡さん。イベントにも積極的に参加しており、その一環としてラ・ラ・ラ音楽祭にも2014年より毎年参加。「ラ・ラ・ラ音楽祭に出演させていただいた事で、素晴らしいアーティストの皆様とお客様と時間の共有ができ、良い経験になっています。それによって大きく活動範囲が広がりました」。今後はメンバーを増やし、より層の厚いコーラスを観客に届けたいと奮闘。


今もなお燃え続けるロック魂!
長い年月を経て復活を 果たしたロックバンド

 7名在籍するメンバーのうち、ほとんどが60代後半、「前任者にドクターストップがかかって交代した」という現在のドラマーが少し若くて50代、そんなベテラン揃いのロックバンド。ラ・ラ・ラ音楽祭には2015年より毎年春と秋の両方に出演し続けており、「我々の演奏を聴いてもらえるのはもちろん、知らないバンドや若者バンドの演奏を見て刺激をもらっている」と言う。1975年頃に結成し、5年程の活動を経て一旦解散。「自然消滅したんですが、それから35年以上後にふとバンドの同窓会をすることになって。その時に誰彼ともなく『もう一度バンドやるか』と。どうせすぐダメになるなと思ったんですが、スタジオに入ってみると思いのほか皆本気だった」。そこから定期的に練習を重ね、今なお、音楽への情熱を燃やし続けている。「かつて紅顔の美少年だった我々も高齢者と呼ばれる年になりました。でも、バンド仲間との演奏のお陰でロック精神を胸に生きる張り合いを得ています!」。