創業より70年、変わらぬ手削りで削り節を製造を手掛ける「徳屋商事」もまた、時代の流れとともに転換期を迎えていた。飲食店や旅館などで長年愛されてきた削り節も、顆粒だしが多く出回るようになり需要が減少。その窮地をなんとか乗り越えようと模索していた。
「丁寧にとった本物のだしを手軽に味わってもらう方法はないか」「毎日だしをとって料理をするのは時間的に難しくても、だしの風味は誰もが好きなのではないか」。
三代目の藤本さんが目指したのは、だしの風味を手軽に味わえて子どもも安心して食べられる無添加のだし。そうした試行錯誤の結果、合わせ味噌、白だし、十種類の野菜、3種類のだしパウダーが完成した。ひと味違った風味で、使える料理のバリエーションも幅広く、何しろ手軽。自身の子育て経験を生かした新商品は、子育て世帯を支える万能選手だ。
簡単なのに味は本格派の
だし茶漬け
鰹節や宗田節など厳選素材の粉末だしを使い、サバやカツオのハランボの切り身をのせた贅沢なだし茶漬け。粉末だしが優しく香る。