本場仕込みのスパイスカレー
高知市から車でおよそ一時間。四国の中心エリアに位置する大豊町の山奥に、スパイスカレーの専門店「シャンティ」がある。お店を営むのは、本場インドでレストランを経営していた経歴を持つビノッドさんと、文さんご夫婦。市街地では味わえないような、本場仕込みのスパイスカレーを求めて、たくさんの若者が足を運ぶ。
自慢の「無加水カレー」は、食材のみをじっくりと煮込み、さらに十数種類のスパイスが混ざり合う、とても複雑な味わい。
ターメリックやカルダモン、クローブ、ナツメグなど、それ自体は珍しくないスパイスを使うものの、ビノッドさんの手にかかれば、日本人では作り出せない味覚の世界に出会えるから驚きだ。自家栽培のミントやパクチーなどをペースト状にした「チャットニー」の辛さには、辛党も思わずうなる。
「二人が出会ったヒマラヤの風景を彷彿とさせる」と、大豊町を訪れてすぐに移住を決意したと言う、ビノッドさんと文さん。「気持ちの良い距離感が、高知の良いところ。思うがままにお店を作っていきたい」と話してくれた。